とっさのユーモアで切り返せる人,切られる人

とっさのユーモアで切り返せる人,切られる人
成功する人は軽やかでおもしろい
キム・ジンベ著
宮本尚寛訳
発行元/PHP研究所

「何やってるんだ」「頑張るしかない」では、人は思うように動かない。人を率いるリーダーにとって不可欠のもの、それは「ユーモア」である!
「優れたリーダーは、優れたユーモリストである」このことは、全世界の多くの指導者を通じて、歴史的に証明されてきた事実である。機知に富むユーモリストの言葉は、様々な局面において大きな力を発揮する。例えば、たった一言でそれまで不利だった状況を一挙に逆転したり、多くの人々に希望を与えたりする。

ユーモア・センスを磨くための5つの習慣
優れたユーモリストになるには、次の習慣を身につける必要がある。
①肯定的に考える:肯定的に考える姿勢があれば、失敗を笑いに変えることができる。ユーモアはこうした考え方から生まれる。
②ひっくり返して考える:世の中の全ての事物や現象を裏側からのぞき、別の側面を見つける。
③時と場をわきまえる:TPOをわきまえてこそ、人に笑いをもたらすことができる。
④全身を使って実践する:言葉だけでなく、時には全身を使ったアクションによって、笑いの効果をより高めることができる。
⑤表情に笑いをこめる:笑顔があって初めてユーモアは完成する。笑顔がもたらす好印象は、実際の能力以外のプラスアルファの要素として活用できる。

ユーモアを育む3段階の訓練
ユーモアの感覚は、次の訓練によって育むことができる。
・ステップ1/収集と伝達〈模倣段階〉:できる限り多くのユーモアを集め、それを他人に伝える。
・ステップ2/加工と変形〈応用段階〉:収集したユーモアに自分なりの加工や変形を加え、面白くする。
・ステップ3/生産と活用〈創造段階〉:創造段階のユーモアは、「即興ユーモア」と「準備されたユーモア」の2つに分けられる。前者は訓練を重ねないと難しいので、まずは商談や講演の前に、事前にユーモアを準備することから始めるとよい。