自分と未来は変えられる

自分と未来は変えられる
高塚猛著
発行元/かんき出版
困難なことを他人や環境のせいにしていたのでは展望は開けない!ダイエーホークス社長の著者が、人や組織、そして自分の未来をより良く変えるための"仕事術"を伝授する。
かつての右肩上がりの時代、設備や人材など、不足するものは簡単に補うことができた。しかしそれが無理な今日、困難を克服して現状を打破するには、まず現実を全面的に受け入れ、自分ができることを行う必要がある。「問題点は全て自分のせいだ、自分が変われば未来が開ける」と考えるようにしなければならない。
運はどこにでも転がっている。要は、それを「つかむか見過ごすか」である。例えば、朝起きて天気が良い時、それを当たり前と思う人は運をつかめない。運をつかむ人の場合、「今日はいい天気ですね」と、天気の'ことをお客との会話のきっかけに使い、そして会話を膨らませ、その中からチャンスやヒントを見つける。
今後、企業は自らの姿勢や情報などを地域社会に向けて発信することが不可欠となる。ただ、これは一挙に多くの人に伝える必要はない。身近なところから、少しずつ着実に訴えることで、情報は自然と広がっていく。
これからの経営は「拡張自我」を重視することが重要である。拡張自我とは「オレの会社」というように、そのことが自分の一部になっているということ。お客や社員に「オレがやったんだ」という気持ちを持ってもらうことが、人を集め、売上を伸ばす上で大きな力となる。
地域密着を目指すダイエーホークスは、商店の人々が球団のキャラクターやロゴを自由に使えるよう、ロイヤリティを開放した。
その結果、ロイヤリティ収入は失われたが、多くめ人が球団に愛着を覚え、観客動員数が大幅に伸びた。このように目先のことではなく、大きな展望を持つことでビジネスチャンスは広がる。
「やったらいい」仕事は、すぐに成果の出ないことが多いため、人はやりたがらない。これを部下に実行させるには、我慢強く説得し、「お願いする」つもりで依頼する必要がある。