血液をサラサラにする生活術

血液をサラサラにする生活術
菊池佑二著
発行元/講談社

"ドロドロの血液"こそが万病のもと!NHK「ためしてガッテン」でも話題を呼んだ、ドロドロ血液の怖さやメカニズムを明らかにし、"血流改善"のための生活術を披露する。
血液検査の結果が正常値であっても、健康状態が良いとは言えない。なぜなら、血液検査は血液の成分を調べるだけで、血液細胞の「機能」の良し悪しに全く目を向けていないからだ。血液細胞の「機能」を調べるには、「血液の流れやすさ」を測る必要がある。実はこれこそが健康のバロメーターなのである。
血液循環で最も重要なのは、体の全ての細胞に酸素と栄養を供給する無数の「毛細血管」である。毛細血管は毛髪の20分の1という細さで、血液が「ドロドロ状態」になるとすぐに詰まって壊亮してしまう。すると、酸素と栄養が行き渡らなくなって組織が死
んでいく。これは「老化」と同じ現象にほかならない。
しかも、毛細血管が壊死すると、太い血管の弾力性までもが失われる。つまり、太い血管も「老化」していくことになる。
血液がドロドロになると、それを流すための血圧も上がることになる。血圧が高くなると動脈硬化が進み、血液はさらに流れにく
くなる。また動脈硬化が進むと、血液が固まって董経もできやすくなる。それが心臓の冠状動脈で起これば心筋梗塞、脳の血管なら脳梗塞になる。ドロドロの血液はこの他に痴呆や不眠、胃腸障害、イライラ(=「キレ」やすい状態)も引き起こす。
血液を「サラサラ」にするためには、肉食は避けて野菜・魚中心の食事を規則正しく取ること、ストレスがたまらないようにする
こと、毎日30分~1時間の運動をすること、喫煙や過度の飲酒は避けることなどが必要になる。食べ物のうち、特に血流改善効果の高いのは、梅干し、梅肉エキス、黒豆、ニンニク、タマネギ、青背の魚、ソバなどである。
このように、健康管理とは「血液の流れやすさの管理」であると言うことができる。血液をサラサラに保つことができれば、病気
の予防ばかりか、老化の進行を遅らせることもできる。