ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則

ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則
ジェームズ・C・コリンズ著
山岡洋一訳
発行元/日経BP社

「良い企業」から「偉大な企業」へと飛躍するために、企業は何をすればよいのか?飛躍を遂げた企業11社を徹底調査し、その要因を明らかにする。
『ビジョナリー・カンパニー』の著者であるジェームズ・C・コリンズ氏は、1996年に著名なコンサルタント会社マッキンゼーのディレクターから、「『ビジョナリー・カンパニー』は素晴らしい本だ。でも、役に立たない」と指摘された。というのは、『ビジョナリー・カンパニー』で取り上げられていた企業は最初から偉大な企業であり、現実には「良い企業」から「偉大な企業」へと変身するのが難しいからだ。そこで「良い企業」から「偉大な企業」に飛躍する方法を詳細に調査したのが本書である。

「偉大な企業への「飛の法則
①「偉大な企業」へ飛躍した企業は全て、転換期に「第5水準のリーダー」が登場している。それは、個人としては極端なほどの謙虚さと、職業人としての意思の強さを併せ持つ人物である。
②「偉大な企業」へと導くリーダーは、最初に人材を選び、その後に、ビジョンや戦略、組織をつくる。つまり「何をすべきか」ではなく「誰を選ぶか」をまず決める。
③厳しい現実を直視し、その対策を確実に実行していく。
④飛躍を遂げた企業のリーダーは必ず「針鼠型人間」である。針鼠型人間は、複雑な世界を単純化して単純明快な戦略を立て、その1点に集中する。その際、重要になるのは「針鼠の概念」である。
⑤自ら規律を守り、規律ある行動をとる人材を集め、規律ある企業文化を築き上げている。
⑥"流行の技術"に飛びつかない。
なお、本書で紹介されている「偉大な企業」とは、アボヅト、サーキット・シティ、ファニー・メイ、ジレット、キンバリー・クラーク、クローガー、ニューコア、フィリップ・モリス、ビットニー・ボウズ、ウォルグリーンズ、ウェルズ・ファーゴの11社である。