世界最強の社訓

世界最強の社訓

著者:P・ジョーンズ/L・カハナー共著
訳者:堀紘一監訳
発行:講談社

P・ジョーンズは出版社や放送局勤務を経て、販売促進と人材育成のコンサルティング会社、パワー・メディアを設立し、社長に就任しメディア関連のビジネスを得意としています。
L・カハナーは『ビジネスウィーク』の元ワシントン通信員で『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』『ワシントンポスト』などに寄稿し『CultsThatKi11』『OntheLine』などの著書があります。

全ての社員が"社訓"を共有することが、企業が勝ち残る秘訣で成功を収めた各企業が、そのよりどころとするのが「ミッション・ステートメント」だというのです。

ミッション・ステートメントとは?
「ミツション・ステートメント(社訓、信条、基本理念とも呼ばれる)」は、企業の目標、ビジョン、姿勢、社風、戦略などを端的に表現した"宣言文"であり、企業活動のあらゆる局面においてよりどころとなり得るものだというのです。

1994年にベイン&カンパニーとプランニング・フォーラムが行った調査によると、業績給、総合的品質経営、リエンジニアリング
など25に及ぶ経営手法のうち、経営者が最も多用した手法はミッション・ステートメントであり、多くの経営者がこの手法を高
く評価するのは、それが「会社が飛躍できるか否か」ということに大きく関わるためなのです。

業績の好調な企業のミッション・ステートメントは、経済的な目標の達成や、社内の融和、危機回避、そして舵取りを正確に行う
にあたっての指標として、その役割を果たしてきた。これは、ミッション・ステートメントが、企業を成功へと導く道標にほかならないことを示しているというのです。

本書に取り上げられた企業の多くは、リエンジニアリングやダウンサイジング、リストラ、文化的な多様性、縦社会から横社会への移行、グローバライゼーション、地球環境への配慮、消費者重視といった"変革の波"が押し寄せた1980年代に、ミッション・ステートメントを導入したり、あるいは書き直したりし、そのことにより新たな企業風土や姿勢を打ち出し、社員を結集させた。つまり、新しいビジネス環境には、それに見合った新しい経営哲学が必要だというのです。

本書には、IBM、ゼネラル・エレクトリック(GE)、インテルなどの40社のミッション・ステートメントが、原文にほぼ忠実な形で紹介されています。