マネジメント【エッセンシャル版】
著者:P・F・ドラッカー
編訳者:上田惇生
発行:ダイヤモンド社
P・F・ドラッカーは1909年にウィーン生まれ、フランクフルト大学を卒業し、マネジメントの理念と手法を考案し、発展させた思想家として、ビジネス界に影響力を持っていて、米国クレアモント大学院大学教授。『プロフェッショナルの条件』『チェンジ・リーダーの条件』などがあります。
今日、社会は「変化」のただなかにありますが、このような時こそ「基本」に立ち戻らねばならない。マネジメントの大家、ドラッ
カーが、時代を超えて踏まえるべきマネジメントの基本を説き、ピーター・F・ドラッカーの大著『マネジメント課題・責任・実践』から、最も重要な部分を抜粋したのが本書なのです。
転換期において重要なのは、変わらないもの、すなわち基本と原則を確認することで、本書でドラッカーが指摘しているのも、「変わらないもの=基本と原則」といっているのです。
マネジメントの役割は、次の3つであります。
①自らの組織に特有の使命(目的)を果たす。
②仕事を通じて働く人たちを生かす。
③社会の問題について貢献する。
P・F・ドラッカーは企業の目的はひとつしかないといっているのです。
それは「顧客を創造すること」であり、この目的を達成するために企業が行わなければならないのが、「マーケティング」と「イノベーション」なのです。「マーケティング」とは、製品、サービスを顧客に合わせ、自ずから売れるようにすることだというのです。
「イノベーション」とは1より良い製品、より大きな顧客の満足、すなわち、「新しい満足」を生み出すことなのです。
組織は、「我々の事業は何か」「何であるべきか」を常に問い、その定義を組織全体で共有しなければならない。そうでないと、
組織のあらゆる階層で行われる意思決定や仕事内容がバラバラになってしまうというのです。
事業が定義できれば、「マーケティング」「イノベニション」「経営資源」「生産性」「利益」に関しての目標を設定しなければな
らないというのです。
我々は未来を予測することができない。従って、明日何をすべきかではなく、「不確実な明日のために、今日何をすべきか」が重要になる。そのためには「戦略計画」が必要になるといっているのです。