読書は1冊のノートにまとめなさい

読書は1冊のノートにまとめなさい
奥野宣之/著
ナナ・コーポレート・コミュニケーション
1365円

本を読んもどれだけ内容を覚えているかといわれると恥ずかしくなるのだ。座右の書の気に入ったくだりや、影響を受けた内容などがうろ覚えになっているではないか。
読んでいても覚えていないのは、読んでいないのと同じだというのだ。だから多読や速読よりも、読んだ本を財産にする方法を身につけてしまう方が得策ではないだろうか。
読んだ本を自分の血肉として取り入れる方法にインストール・リーディングというメソッドがあるのです。インストール・リーディングは、読んだ本の内容を知恵へと変化させ、使いこなせるようにしてしまう方法なのです。例えばパソコンは、データを保存しておくだけではなく、インストールします。インストール・リーディングを使うことで、読んだ内容を確実にリターンさせることができるのです。
インストール・リーディングのやり方は簡単です。使うのは1冊のノートとペンだけなのです。複雑なことはしません。どんな本を読み、どの部分に注目し、何を思ったかをノートに書き、後で参照できるようにしておくだけなのです。
たったこれだけで読んだ内容が記憶に残り、読み返した時に、簡単に思い出せるようになるのです。100円ノートで、読んだ本が確実に財産にできるのです。多読や速読に挫折した方は、きちんと本と向き合うインストール・リーディングメソッドがあなたの血肉になります。
具体的なやり方は、ノートを大きく4つの使い方をします。。ひとつは「思いつきメモ」です。日頃の思いつきを分類整理しないで一冊のノートに書いていきます。
ふたつ目は「探書リスト」です。書評などで気になった本をリストアップしておく方法です。書店で本を探すのではなく、本を選ぶようになるのです。
みっつ目は「読書ノート」です。気にいった本はじっくりと、そうでもない本は簡単に、本の内容を抜き書きと感想とをメモするのです。感想文を書くより楽な方法です。
よっつ目は「検索テキスト」です。検索テキストは、ノートに書いた内容を再び活用し易いように、パソコンで検索用のテキストデータを作っておくのです。
この4つを全て1冊のノートにまとめてしまうのです。ポイントは読書メモの他に、日常生活のメモも1冊にまとめてしまうのです。
読書のメモを手書するのは面倒だと思うかもしれませんが、続けることで必ず見返りがあります。企画書や提案書の作成時に読んだ当時の思考や印象が蘇り、様々な発想が呼び水になるのです。
読書のメモ書きの継続させるコツがあります。習慣化することです。メリットが実感できるようにすることです。本の内容が活かせたり、アイデアを得る経験をすると、続けられるようになるのです。やりやすいやり方にアレンジすることで、ノートに愛着もわき、使いやすくなります。