セルフトーク・マネジメントのすすめ

「セルフトーク・マネジメントのすすめ」
鈴木義幸/著
日本実業出版社
1,575円

自分をコントロールするセルフトークなのだが、どうすれば緊張や不安に負けないようになれるのかといいますと、そらはどうすれば自分の実力を常に発揮できるようになれるのかということと、自分の心をコントロールできなくて、失敗してしまうこととおなじなのです。この本はセルフトークを自分でコントロールする方法が、具体的な事例を交えながら解説しているのです。内容は、セルフトークとは。セルフトーク・マネジメントのための基礎知識とは。セルフトークを変えるネガティブな感情から脱する方法とは。セルフトークを使う行動を強化・修正する方法とは。セルフトークを減らす集中力を高める方法とは。セルフトークをなくす最高の実力を発揮する方法とは。セルフトーク・マネジメントで変わるとは、などとなっています。
この本でいっているセルフトークとは、自分自身の中での会話です。自身の会話は他人の感情や行動と密接に関係しているというのです。ある企業の管理職者は仕事ができるのですが、部下が期限を守らないときに、バカヤローと爆発をしてしまいます。本人も困っています。この管理職者は、期限を守らない部下を「許せない」という気持ちが自分の中に生まれ、爆発してしまうそうです。
著者の鈴木義幸氏は、「許せない」というセルフトークを、「何があったんだろう」へ変更するように、管理職者に提案したというのです。すると管理職者は不思議なことに爆発が消えてしまったというのです。管理職者は「何があったんだろう?」と言ってみると、部下を育てなければいけない子供のように見えるというのです。そうすると、バカヤローではなく「どうしたんだ」という言葉が出てくるというのです。
セルフトークで感情や行動を左右するのは、この管理職者だけではありません。人は喜ぶときや怒るときに何らかの欲求を持つ前には、引き金となるセルフトークが存在しているというのです。プロ野球選手でもファンに囲まれた球場で、「打たなくては」「ここでもし三振したら」というセルフトークが出てきて、パフォーマンスが落ちるというのです。自分自身をコントロールして、どのような状況でも実力を出せるようにするためには、セルフトークを変えることが有効なのです。そのための具体的な方法が紹介されています。セルフトークは変えることができます。セルフトークを変えて自分自身を変えてみませんか。