やりとげる力

「やりとげる力」
スティーヴン・プレスフィールド/著 宇佐和通/訳
筑摩書房
1,575円

いろんな試練を乗り越えやりとげる力というのは、例えばこの書類を仕上げよう、この原稿を書き上げようと、決めても気が散って集中できないということがあります。
やりとげる力の敵というのは、自分自身の中の内なる障害なのです。この本は、内なる障害について学び、内なる障害に負けないための考え方を身につられるようになっています。内容は、敵を知るとは。プロになるとは。さらなる高みへとはなどとなっています。
なぜ、今やろうとする事から逃げ出したくなってしまうのかというと、今すぐ勉強をしなければならないのに、仕事を終わらせるために机に向かっても、休憩室へ行きたくなってしまう現象とは。
それが自分の心の内にあるレジスタンスつまり内なる障害なのです。これがあなたの成功を阻むものなのです。
内なる障害はあらゆる行動の邪魔をし、文章を書く、仕事をする、片付ける、起業する、ダイエットする、掃除をするなどなど……。
やりとげるために強い気持ちが必要な行動を始めようする時に、内なる障害が現れて、活動が止まってしまうのです。この本を読んでいくうちに、内なる障害の正体が分かってくるのです。あなたの成功の邪魔をする内なる障害に打ち勝つにはどうするのか。
プレスフィールド氏は、プロになることだというのです。アマチュアは気が向いたときだけやればそれでよいのですが、プロは全力を傾けるというのです。アマチュアが本気になるのはもしかしたら週末だけかも知れませんが、プロは週7日間全力を傾けます。プロは自分の仕事にすべてを捧げています。プロは持てるすべての力を仕事に注ぎます。やりとげるプロになることです。
原稿を書くのはいつか、と聞かれた作家のサマセット・モームは、書くのは、インスピレーションがひらめいたときだけで、ひらめきは毎朝9時ぴったりに訪れると語っています。モーム氏はひらめきが訪れようと訪れまいと、朝9時には原稿を書き始めているというのです。
モーム氏は内なる障害について、そんなものの存在を認めず、ひるんだりすることがないというのです。ただちに座って仕事をするだけだというのです。
プロになるとはどういうことか、理解することです。プロの心がまえを持つことです。