ファシリテーターの道具箱

「ファシリテーターの道具箱」
森時彦/著 ファシリテーターの道具研究会/著
ダイヤモンド社
1,500円

ファシリテーターの道具箱は、組織の問題解決するための使えるパワーツールが49も入っています。
例えば、会議が行き詰まって議論が進まないといったこととか、困った状況のときに便利でシンプルな実行力を高めるの道具が入っています。
この本に入っている49のパワーツールで、ホテルの組織の問題解決に役立ちます。内容は、入門編これだけは身につけたい道具8とは、初級編シンプルに考えるための道具13とは、中級編愉快にロジカルに進める道具16とは、上級編実行力を高める道具12とは、などです。
例えば、その人がいると、場が盛り上がるとか、その人と話をしていると、明るい気分になり、元気になるとか、質問上手で、やる気が出てくるなどといった人のことを、ファシリテーターと呼んでいます。
ファシリテーションとは、中立的な立場で、チームのプロセスを管理し、チームワークを引き出し、チームの成果が最大となるように支援するということです。ファシリテーションは、単なる会議術・司会術ではないのです。チームワークを引き出し、成果が最大になるよう支援する、リーダーのスキルなのです。
ファシリテーターとは、集団の知的生産性や創造性の向上を目指す役割を持っているのです。
例えば、トークボールというツールは、会議で発言が少ないときや、誰かが話を独占しがちな場合に有効なツールなのです。トークボールはクッシュポールという、ゴム製の手触りのいいボールが使われます。
トークボールのルールは、ボールを持った人だけが話し、他の人は聞くことに集中するというものです。話が終わったら、次の人にボールを渡して、受け取った人は、何かを話さなければいけません。これだけで、参加者同士がボールを投げ合いながら議論を続けることができます。トークボールは笑いが生まれ、和やかな会議となるのです。
例えば、ワールドカフェというツールは、テーマについて、数十人から数百人の人を集め、広く、表面的ではなく意見交換をするのに効果的です。人数が少ない場合は、心を開いてテーマを深く議論するのに使えます。
会場には、5人ほどが座れるテーブルに、模造紙とカラフルなマーカーを用意し、全員が着席したら、ホストを1人決めて、いっせいに会話をスタートします。各自マーカーで話のポイントを模造紙に書き込みながら、10分ほどで会話を終了します。ホスト以外は別なテーブルに移って、同様に続けるというものです。プロセスを数回繰り返すうちに、参加者同士は、面白い事例に触れたり、共通の意見を持つ多くの仲間に触れ、強い共感を持つようになります。