お客様は「えこひいき」しなさい!

「お客様は『えこひいき』しなさい!」
高田靖久/著
中経出版
1,470円

顧客を差別して3倍売るには客をえこひいきしてもいいというのです。
客に普段から平等にサービスをするように心がけている店長さんや経営者はそのサービスの仕方では、売り上げが上がらないといっているのです。
この本は、優良な顧客に顧客差別化をするだけで、売上が3倍になるという「えこひいき」のノウハウが紹介されているのです。
本の内容は、なぜ、えこひいきが重要なのかとは。どの客をえこひいきするかとは。『マン・ツー・カンパニー』の経営を行なうとは。驚異の『ランクアップシステム』を実行せよとは。客にかける「経費」をえこひいきしろとは、などです。
本当に客を平等に扱うとはどういうことかというと。すべての客に同じサービスをすることではないのです。すべての客に同じサービスをすることは顧客満足が高まらないというのです。
お店をあまり利用しない客は、平等なサービスは嬉しいのですが、いつも利用してくれる常連の客は「私と他の客をいっしょにしないで」と不満に思うのです。
お店が守らなければならない客は、いつも来店してくれる常連客なのです。
ですが、常連客だけにサービスを提供し、他の客をないがしろにするということではないのです。
答えは「全ての客に最高のサービスを」ですが、大事な客には、最高を超えたサービスを提供するということです。
「大事な客」とは、どのような基準で区分したらいいのでしょうか?
この本では、客の「累計売上高」を基準にしています。客の「年間売上げランキング表」を作成し、それをもとに客を次の4つの客層に分類するというのです。
・ファン客層…上位10%
・得意客層…続く20%
・浮遊客層…続く30%
・試用客層………残りの40%
以上のように分類した上で、実際の売上げデータを分析すると、わずか10%のファン客層だけで、全売上げの45%もの売上げを占めているというのです。つまり年間売上げの約半分はファン客層のみで占められているというのです。
得意客層の売上げは、30%を占めるというのです。ファン客層と得意客層だけで、売上高の75%を占めているというのです。
大事な客を「えこひいき」して店を作り上げることが大切だというのです。
ある寿司店では、顧客情報がすべてコンピュータで管理されていて、「電話の受付」のときから、えこひいきサービスが始まっているというのです。「前回いつ利用したか」「そのとき、いくら利用したか」「今までに何回利用したか」「いままでの累計売上高はいくらか」など客の情報が、電話がかかってきた瞬間に表示される仕組みになっているというのです。
電話を受けるスタッフの全ての、ベテランから新人までが「この客は当店にとって、どのぐらい大事な客なのか」がひと目でわかるというのです。
大事な客を「えこひいき」するノウハウがぎっしりと詰まっています。