通販ビジネスはなぜ資金(おかね)がないほど成功するのか

「通販ビジネスはなぜ資金(おかね)がないほど成功するのか」
北野泰良/著
ぱる出版
出版年月:2007年10月
1,470円(税込価格)

売れない商品が売れていく「通販ビジネス」の本質を知る本です。
ネットモバイル販売の普及で、個人でも、通販ビジネスへの参入ができます。通販ビジネスは難しいものではなく、誰もが成功できるほど易しくもないので、取り組み方を間違えないことです。
通販ビジネスで65億円の売上を創った軌跡です。通販ビジネスで成功するための秘訣が凝縮されている。
通販と化粧品ビジネスとの出会い、差別化が最大の武器、成功のカギは商品の訴求力、キャッチコピーから創るローリスク商品開発、社員のモチベーションが会社を育てる、宣伝メディアの通販、通販ビジネスで勝ち抜くために。社風が自由で社員の士気の高い「リクルート」でスタートした著者は、30才を目前に退社し、起業をし日本に紹介されていない商品をアメリカで探して日本に売りたいので、パートナーになって欲しいという話がアメリカに在住する女友達からあって、それが通販の市場に参入するきっかけとなったのだ。
最初は「排卵チェッカー」という、女性が妊娠しやすい排卵期を唾液で簡単に判別できるアメリカ製の商品だ。著者はこの商品は積極的に扱いたいテーマではなかったが、この商品が爆発的に売れていくのだ。どこにも取り扱ってない商品が飛ぶように売れていくことがわかり、通販事業と深く関わっていくことになるのだ。
試行錯誤の中で化粧品を取り扱い、通販ビジネスが軌道に乗るための道筋となったのだ。
化粧品は女性の気持ちがわからなければなりませんが、男性である著者だからこそ、女性の意見を聞き取って客観的に分析ができたのだ。「自分が使って良かったから、人にも勧める」という以上の販売戦略を持つことが、通販ビジネスを成功するための秘訣なのだ。
通販で商品を売るためには、商品の訴求力はもちろんのこと、大切なのは、商品をどう伝えていくかというマーケティング力です。新しい商品開発をするときに商品の情報を、右から左に流すだけではダメなのだ。
売る人が商品の良さを理解し、どう表現していくのか真剣に考えることが大事なのだ。広告は、予算よりも調査力やアイデアがある方がチャンスが増えるというのだ。
「こんな商品なら売れる」と思うものがあるのなら、そのアイデアを製造メーカーに提供して商品化を求めてみるのだ。
技術やコストで提案が受け入れてもらえることはないが、商品を売りたい思いは伝わるはずだと著者は製造メーカーへの提案をすすめているのだ。
「本当に自信のある商品なら、社員だって使っているはず」普通の感覚を無視しないことが、売れる商品の探索に必要なセンスなのだ。
小資本でも開業が可能な通販ビジネスの魅力を感じ取れるのだ。