【絶妙な「ひらめき」の技術】

「絶妙な『ひらめき』の技術」
佐藤真介/著
明日香出版社
出版年月:2006年9月
1,365円(税込価格)
ひらめきの技術を身につけて、画期的なアイデアを生み出してみませんか!
ひらめきが、なかなか出てこないと思っているビジネスマンは、ひらめきのための技術があるのです。
新しいアイデアはこれまでのアイデアからうまれてくるのです。アイデア量産のための、「ひらめき」の技術です。
企画を立てるときに肝心なことは、どのようにアイデアを思いつくかですが、直感や思いつきで片付けてしまって、ある時にアイデアが偶然湧いてくるのを待つのでは、建設的ではありません。運任せを改めることができます。
アイデアを自発的にひらめかせる確立された手法とは、足す、引く、掛ける、割る、逆転する、連想する、転用する、組み替えるという必ず押さえておきたい8つの視点があるのです。
例えば「組み替え」のなかから特に時間軸に注目して、時間を組み替えることから新たなアイデアをひねり出す「カウントダウンの法則」や「記念日の法則」「遅れてごめんの法則」があります。
ついうっかり、大切な人のイベント日を忘れてしまった経験があると思いますが、その後悔の念を逆手にとって、企画化やサービス化をしてしまうのが、「遅れてごめんの法則」です。
「遅れてごめんの法則」でアイデアをひらめかせるためには、
STEP1:自社商品やサービスを書き出す
STEP2:予定時間より遅れた場合の対応を考える
それぞれの法則をどのように使いこなしてゆけばよいか丁寧に解説していますから、とても実践的です。
各章の最後には、紹介された法則に対する「問題」が付いていますので、スキルアップできます。
「ダジャレの法則」は、新商品・サービスの企画や、商品ネーミングに有効です。
新商品をダジャレ化することによって、相手に親しみやすい印象を与えられます。
ダジャレネーミングが売上を急増させた事例として有名なのが、「通勤快足」ですが、「フレッシュライフ」というネーミングで発売された当初は、サッパリ売れなかったのですから「ダジャレの法則」はあなどれませんね。
「ナンバーワンの法則」は、ずばりギネス記録をPRに活用することです。「暴君ハバネロ」という、スナック菓子のヒット商品がありますが、世界一辛いとギネス認定されている、ハバネロという香辛料を使った商品です。パッケージの商品名の前にはその説明があり、さらにタバスコの約10倍という補足までついています。
単純に「辛いスナック菓子」と訴求しただけでは、他の商品に埋もれてしまいます。
「無料の法則」は、最初に無料で提供してサービスの良さをわかってもらえば、そのうちにお客様の方から、何かしらのアクションを起こしてくれるようになるのです。
「ワンコインの法則」は、500円玉が1枚で、何か簡単にサービスを利用することができるのなら気楽に始められます。1回限りで500円の英会話の授業や、1回500円で利用できるスポーツジムなどがあります。
ワンコインはお財布に入っていることが多いので、このくらいなら大丈夫だろうと、あまり構えないでコインを使ってサービスを利用してくれます。商品を購入することに抵抗のない客が増えてきているのです。
「定額制の法則」は、客の心理的な負担を減らすことができるのです。普及率を向上させたい、利用を促進したいという商品やービスの料金を定額にすることで、ビジネスの機会を新しくつくることができるのです。
著者の佐藤真介氏はビジネス企画力を体系化した独自理論「あいであのちから」メソッドを開発した人です。
物事の要点を整理し、わかりやすく伝える技術に定評があります。