「親の毒 親の呪縛」
◇岸田秀/著 原田純/著
◇大和書房
◇出版年月:2006年8月
◇ISBN:4-479-79172-8
◇1,680円(税込価格)
自分が大人の年齢になっても親との関係は続くし、子どもの頃からの親に対して抱いていたイメージを変えることは、なかなか難しいような気がします。
周囲を見渡してみても、親とは息がピッタリで特に不満はないという家庭は、ほとんどないようにも思えてきます。
第一章 毒をもつ親
第ニ章 親の欺瞞を暴く
第三章 「親の壁」を乗り越える
第四章 親子関係が人間関係を決める
第五章 自分が生まれ変わるとき
たぷんほとんどの親は、自分はほどです。建前では、子どもを困らせようとしている親はいないと、どの親も言うでしょう。母親は無意識でそうしていたので怖いですね。
原田氏は、父親が信念を掲げている人で、父親の考えを押し付けられた子ども時代は息苦しさを感じながらも、父親は正しい人で自分の方が間違っているのではないかと、健気にも思ってそうです。
子どもは親から歪んだ接し方をされ続けていると、子どもにまで同じように歪んでいて間違った態度を押し付けてしまいがちです。
最近では、虐待されている子どもの数が急激に増えるなど、親から子どもへの暴力や子どもの家庭内暴力、また不登校の生徒など、社会問題として機会が増えてきています。
家庭も学校も、最初は大人たちが作り上げてきたものです。記憶を引きずっていて、そのせいで毎日をうまく生きられない……と息苦しく感じることがあるのなら、著書を読んで心を見つめて、心が原因を親子の関係から突き止めてみてもいいと思います。