「私の人生を変えた黄金の言葉」
◇ロ・トーマス&フレンズ/著 松本薫/訳
◇主婦と生活社
◇1,500円(本体価格)
人生を変える言葉は必ずしもポジティブではない
人生を変える言葉、といえば「心打たれる美しい言葉」と思いがちですがこの本の中は必ずしも優しい言葉や美しい言葉ではありません。
この言葉を忘れなかったアリはあと故郷に帰ってその女教師の部屋にまっすぐにいくとあの時の女教師と同じように言い放ちます。
恨みの言葉でも復讐でもなく、アリにとっては「『何としても歴史上もっとも偉大な人間』になるという、強烈なモチベージョンを与えてくれた。」といっています。
その女性は息子と夫を同時期になくしていたため、娘の結婚式が翌月に控えていたが親戚は結婚式を延ばすようにといっていました。
夫人は毅然と結婚式を予定どうり行うことを宣言します。
「つらいことが起こった時には、人生の美しい面に集中するようにしているの
です」
市長は、亡くなった娘の父親の代わりにジュリアーニ市長の介添えでバージンロードを歩く約束をします。
結婚式と定められた九月十六日は、アメリカ最大のテロ、世界貿易センタービルの攻撃から五日後でした。
家族の心配をよそに、約束通り到着した市長を、式場の前では二百人以上の人々が国旗を振って迎えました。
花嫁と腕を組んでバージンロードを進む姿に場内から賞賛の拍手がわき起こりました。