アイデアのつくり方

「アイデアのつくり方」

 ◇ジェームズ・W・ヤング/著 今井茂雄/訳
 ◇TBSブリタニカ
 ◇777円(本体価格)


米の広告クリエータたちのバイブルに学ぶ、発想法。その五つのステップとは?


原書の初版は1940年のことで、その数は定かではありませんがその後数十の版を重ねています。

書物が未だに広告クリエータの間で読み継がれ、この業界ではバイブルとまで呼ばれているということは驚きに値することです。

アイデアというものを、如何にして生み出していくのか──その方法、そして理論がと詰まった一冊です。
本なのですが、詰まっているという表現がぴったりであるほど、明瞭に、整理されて、アイデアのつくり方について述べられています。

目次にも沿っていますが、因みにアイデアのつくり方はように五段階に分かれています。
本書には明晰な考え方が記され、「アイデアのつくり方」という漠然とした命題に関しての非常に実践的な考察に気づかされます。

データとはどのようなデータをそれを如何に噛み砕き、そして如何に手を加えなければならないのか──
アイデアとして孵化するまでの心の持ち方はのか─
そしてアイデアを有用性に合わせて、実際に展開するための最終チェックの仕方──
それらを惜しみなく、著者が公開しています。
この薄さに騙されて、疑わしいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
正体は、本当に大事なことだけを理路整然と綴っている──そういう無駄のない一冊です。

何事も原則原理が心の持ち方と踏み方さえ間違えなければ、誰にでも発想を豊かにすることは出来る、と教えられます。