脳のからくり わくわくドキドキする脳の話

「脳のからくり わくわくドキドキする脳の話」

 ◇竹内薫/著 茂木健一郎/監修
 ◇中経出版
 ◇1,300円(本体価格)


最近話題の「ゲーム脳」、「うつ病」、「多重人格」。
「脳」から発生する症状に、「脳って何?」を答えましょう。
                     


この本を手に入れ読んだ瞬間、貴方は子供の頃の好奇心と探究心を蘇えらせるはずです。

文字も大きく行間も開いており、すらすらと読んでいる内に科学への好奇心がジワジワと蘇えって一冊。

第0日目、から始まる本書は脳の大まかなイメージを掴むところから始まっています。
イメージを掴んだら0日目は終了。一日目は脳の役割、話題の「ゲーム脳」についての説明と、記憶力の話題を追い、ふむふむと読んでいる内に二日目へ続きます。

視力と脳の関わりを述べる二日目の内容に、思わず漏れるのは言葉でしょう。

何「へ〜」獲れたか等と考えている内に、読んでいる日にちは三日目。

三日目の話題はズバリ解剖学です。
ホラー?スプラッタ?と思うところが、そんな感覚は微塵も感じさせず、クスッと笑いすら零れる三日目の話に進んで行けば、貴方は世界に浸り切っているはずです。

四日目は「脳と言う名の化学工場」を見学し、五日目は「自己の存在」にて原理と疑問と理解を深めましょう。

六日目に現れるのは「壊れる脳」、アルツハイマーからうつ病、そう言った症状とその時脳は貴方は最新に行き着いています。
最終日の七日目は最前線が展開されていて、ここまで来れば「クオリア」に対しての知識も、理解も、バッチリ!なはずでしょう。
物語的要素を盛り込んだ、専門書とは感覚を持った上で、サイエンスへの扉を広げ、読者の好奇心と探究心を満足させてくれるでしょう。

作者が意図しているのかしていないのか、この一冊は書き手側の悪戯心と、読み手側の好奇心を、存分に満たしています。