人を動かす「7つの術」
◇林英臣/著
◇太陽企画出版
◇出版年月:2006年3月
◇ISBN:4-88466-426-4
◇1,470円(税込価格)
人間というものは不完全なもの……という考えから始まる著書では、両方から、真実を見極めようとしています。世の中では、成功者や人格者のように、いつも努力をしていて人のために動けるような精神を持ち合わせている人ばかりではなく、中程度の人々が世の中の6割をしめていて、この人たちが世の中の主役だと著者はいっています。目次を紹介します。第1章 あるがままに人を見た松下幸之助第2章 人間の本質を熟知していた韓非子第3章 「利」で動く人間心理に学べ第4章 自分の器を大きくしろ第5章 「勢位」で人を動かせ第6章 人心掌握の極意「七術」を活用する第7章 不完全だからこそ人は伸びる韓非子の没年は紀元前233年頃で、彼は王族の出身でしたが、母親の身分が低かったこともあって、その落差から屈折した境遇に育つことになりました。公子ということで周囲からは大事にされ、王族ということで利を近づいてくる人も多かったそうです。そんな中で表と裏を学んでいくことになり、思想を考えていったのです。モチベーションが高くて努力を続けることができる人から見ると、集中力が落ちてやるべきことがやれない人に、頑張るようにいいたいのでしょうが、著者は中程度の人を責めてはいけない……といっています。人は不安を覚え、何人もの人が言って信じてしまうものなのかもしれません。しれませんが、実行するのは辛いことだと思いました。