1枚のお礼状で利益を3倍にする方法
◇朝日心月/著
◇ダイヤモンド社
◇出版年月:2006年2月
◇ISBN:4-478-54075-6
◇1,500円(税込価格)
仕事でお会いした人に早い時期に連絡をしておきたいときは、メールや電話を使うかもしれませんが、手紙やハガキをサッと書いてすぐに出せる人は、思っているよりも少ないと思います。だからこそお礼状の良さを見直すことを提案しているのが、この本です。目次を紹介します。第1章 たった1枚のお礼状が、利益を3倍にしてくれる第2章 お礼状の皮をかぶった「営業状」の具体例第3章 これだけは押さえたい、お礼状の頻出文例+基本ルール第4章 「手書きお礼状」を自動化するアイデア第5章 上手な字を書く、知的な表現をするetc.差がつくお礼状のアイデアハガキや手紙を書くというと、身構えてしまう人も多いかと思います。一番いいのは、営業先でお会いした方に、その日のうちにお礼状を書いてしまうことだそうです。ハガキ、便箋を用意しておいて、いつでもサッと書けるようにしておくといいのですが、それでもやっぱりすぐに書くことは難しいと感じる人もいることでしょう。著書では、1枚のお礼状がどのくらいの威力があるかを、具体例をふんだんに盛り込んで紹介しています。姉妹で経営をしている美容室では、利用したお客様に自らの手書きで1000枚の暑中お見舞いハガキを書いているそうです。美容室の仕事をしながらなので、お客様が途切れた時間帯に毎日コツコツと書いてハガキを出していたら、久しぶりにお客様が訪ねて来られたそうです。「暑中お見舞いをいただいて……」という方や、ご家族やお友達を連れてくる方もいて、通常の月よりも2割も多い来客で、利益は3倍に増えたのだそうです。会社やお店の売上げを上げたいからと、たとえば営業の人をやとった場合ですが、仮に150万円の売上げがあっても人件費がかかるので、まだ利益がでないというぐらい、たくさんの売上げが必要になります。その点、ハガキや手紙だと、ハガキ、切手、紙代など、わずかなコストしか発生しないので、あとはコツコツと書く根気があれば続けることが可能です。こんなに良いことばかりのお礼状を使った営業なのですが、書き方のポイントとして、もっとも大事なことが、いかにもダイレクトメールみたいな手紙にならないことだそうです。なぜかというと、お客様は自分が利用したお店から、暑中お見舞いのようなハガキがくると、自分のことを覚えてくれているんだと嬉しくなるものですが、モノを買って欲しい、わが社を利用して欲しいという宣伝が前面に出ると、その手紙はお客様の目に留まることはなく、ゴミ箱へ行ってしまうからです。それは自分に広告のような手紙が来たときのことを考えるとわかりますよね。今日の1冊で、お礼状を書くタイミングから、文章例、テンプレートの作成方法まで、なんでもわかります。