十牛禅図

「十牛禅図」　
◇松原哲明／著　
◇主婦の友社　
◇出版年月：2005年11月　
◇ISBN：4-07-247203-4　
◇1,470円（税込価格）

探し求めるというお話です。あらすじで読む十牛図第一　尋牛第ニ　見跡第三　見牛第四　得牛第五　牧牛第六　騎牛帰家第七　忘牛存人第八　人牛倶忘第九　返本還源第十　入てん垂手　禅の智慧、禅の心　「十牛図」の物語を成す「序」と「頌」　解説「十牛図」　松原哲明が語る「空の心」悟りを開くということがどういうことなのか、考えてみてもピンとこないと思います。本題の牛をさがし求めるお話ですが、最後の方にやっと牛を見つけて悟りを開いたのに、ふりだしに戻ったかのように悟ったことを忘れて普通の日常を生きるというあたりが難しいです。悟りを開くことは悟りを開いたからといって、自分が特別な人になるのでは日常に戻りコツコツとやるべきことをやって、平穏に暮らしていくことが大切なんですよと言いたいのかもしれません。坐禅を組んで、無心になろうと必死に努力をしたからといって、すぐに無我の境地に達することはできないようです。日々を真剣に生きていたら到達することもあるかもしれないし、またボンヤリ生きていたらいくつになっても悟ることはできないのかもしれませんね。それだけ心を求める時代になってきたのでしょう。心と向き合うことは、簡単なようで難しいのかもしれません。