「面白いほどうまくいく心理戦術
説得・交渉・駆け引き・対人関係の上級テクニック」
◇渋谷昌三/著
◇東洋経済新報社
◇1,500円(本体)
損得勘定に動いているように見えるビジネスの世界は、実際には前著「なぜ、この人に部下は従うのか」の姉妹本です。
前著では社内に目を向け、部下が従ってくる上司の秘密を心理学の視点から好評を得ました。
ビジネスに関する心理常識を点検することから始め、説得の際の心理術、交渉場面での心理術、突発事態に面したときの心理術など、いろいろなビジネスシーンにおける心理戦術を考えてみています。
ビジネスに関する心理常識を間違ってはいないだろうかと疑って、に基本原理を熟知し、それを実際の仕事の場面に応用できるテクニックを成功は保証されたも同然だと著者は述べています。
大志を抱け!ではありませんが、一般的に、何事かに挑むときは「目標は高いほうがいい」とされています。
これが下手をすると無気力な社員を生み出すことになると、著者は記しています。
その理由は紙幅の都合上と、本書に詳しく述べられているので割愛しますが言われていること、常識だと認識していることを手放すことから上級心理戦術の学びは始まります。
第2章 必ず「イエス」といわせる説得と誘導の心理術。
第5章 この突発事態を巧みに切り抜ける心理術。
第6章 この心理術でうけがグンとよくなる
と、内容は実際さまざまな現場に関する題目が続きます。
その他に上手な叱り方や名指しの効用など、対人関係に役立つ心理テクニックも多く書かれています。
どんなシーンであっても、心理を知ることによって、進行や成功の度合いに違いが出ます。
実際にどうしたら良いのかは意外にわかりません。
その具体的なテクニックを学ぶために、最適な一冊です。